千五郎狂言会第9回

千五郎狂言会第9回

竜虎<<東京>>初舞台

  昨年6月、千五郎の芸術祭大賞、正邦の京都府文化奨励賞を記念して京都で催し、正邦の双子の息子=千五郎の孫=千作の曾孫たち、竜正(たつまさ)虎真(とらまさ)の初舞台となった、話題の『狂言四代』待望の東京公演が、この度ようやく実現の運びとなりました。今回も千五郎は、四代共演となる記念の曲「業平餅」と「金藤左衛門」の二曲でシテを勤めますが、無名性を特徴とする狂言にあって、珍しくタイトルロールを二つ演じるわけです。また太郎冠者狂言の秀作「察化」を、弟の七五三、千三郎らが演じます。先代以来32年ぶりに実現した狂言四代の名舞台、見逃せません。
  この公演について、自身も曾孫として先代千作と初舞台を勤め、その後「靭猿」で史上初の親子四代の舞台を勤めた正邦は『子方が二人登場する狂言がなくて選曲に苦心しましたが、四代共演を念願していた祖父千作、息子たちのためにも、なんとか工夫できて良かったです。また私自身も次代に伝えていく責任を再確認し、新たなスタートラインに立てたように思います。そして先人たちがしてきた、親から習い子供に伝えていく時の流れの中に入れた気がします』と語っています。

日時
全公演終了しました。ありがとうございました。
2010年6月16日(水)19:00開演、17日(木)19:00開演
場所
国立能楽堂
出演
茂山千五郎、茂山千作、茂山七五三、茂山千三郎、茂山正邦、茂山茂、茂山逸平、茂山竜正、茂山虎真 ほか
チケット
4/16(金)発売開始:SS席 7,000円 / S席 6,000円 /
A席 5,000円 / B席 4,000円 / 学生席 3,000円 (全席指定・税込み) チケットぴあ:0570-02-9999(Pコード402-957)
イープラス:http://eplus.jp/
カンフェティ:0120-240-540
国立能楽堂:03-3423-1331(窓口販売のみ)
森崎事務所:03-5475-3436
お問い合わせ●森崎事務所:03-5475-3436
番組

業平餅 (なりひらもち)

茂山千五郎 茂山竜正 茂山虎真 茂山正邦 茂山千作 ほか

在原業平が大勢で餅屋に休息し、金がないので和歌を詠もうと言うが、亭主は断わって娘の宮仕えを頼む。業平は美しい姿を見てすっかり気に入るが…。

察 化 (さっか)

茂山七五三 茂山逸平 茂山千三郎

太郎冠者は主人の伯父を迎えに行くが、顔も家も知らずに大声で探し歩くので、悪者の察化がなりすましてついて来る。主人はなんとか穏便に帰そうとするが…。

金藤左衛門 (きんとうざえもん)

茂山千五郎 茂山 茂

山賊の金藤左衛門は女を脅して持物の袋を奪いとり、喜んでいる隙に長刀を奪われて攻守逆転、女の持物ばかりか自分の小袖まで剥ぎとられてしまう。